9月に読んだ本のこと。
9月は2冊しか読めてない。遅読にもほどがある。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/01/10
- メディア: Kindle版
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身近な謎を研究することが大好きな少年・アオヤマ君と、歯科医院のお姉さんを中心に繰り広げられる、ペンギンをめぐるちょっと不思議な物語。ペンギンたちは一体どこから来たのか、そしてお姉さんとはどんな関係があるのか?
アオヤマ君が「研究」と称して、ペンギンにまつわる様々な現象を熱心に解明していく姿が楽しそうで羨ましい。小学生くらいの頃ってこういう風に一つのことに夢中になったりしてたよなぁ。大人から見ると下らないようなことでも大真面目に考えたりしてね。
物語の結末は、考えていなかった展開でちょっとほろりときた。
森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』読了。
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年9月14日
研究熱心な少年・アオヤマ君と歯科医院のお姉さんの、ペンギンをめぐるちょっと不思議な物語。
何事も「研究」と題して、大真面目に取り組むアオヤマ君、好きだなー。笑
私もノート持ち歩こうかしら…。
そして意外な結末にほろり。 pic.twitter.com/pLjD7Vbzyq
◯時間遡行で学生時代に戻った僕は、妻の恋を成就させたい/鹿ノ倉いるか
妻ととあることですれ違ってしまった主人公・綾人は、事故に遭った瞬間にタイムスリップをして学生時代に戻ってしまう。妻が学生時代、自分の友人を好きだったことを知っている綾人は、自分の将来の妻と友人の恋を成就させることで未来を変えようと奮闘する。果たして、綾人が描く通りに未来は変わるのか—?
この本との出会いはTwitterがきっかけ。私のツイートに作者さんが反応して下さったことで知りました。
主人公のもどかしくて苦しい心とか妻に対する愛の深さとか、正直「そんなに好きなら無理するなよ!」と叫びたくなる場面が何度かあったけど、妻の幸せのために自分を押し殺すその心意気には溜息が出る。
4人の男女の揺れ動く気持ちがそれぞれに感じられるから、読む人ごとに感情移入できる登場人物が違ってくると作品だと思う。
個人的にも大学時代はとても楽しかったしとても大切な時間だったので、もし自分がタイムスリップして大学時代に戻ったとしたら懐かしくて泣いてしまうかもしれないなぁ。当時よく集まってたメンバーとは卒業してからちゃんと皆では集まれてないし、いつかは終わる毎日だってわかってるから尚更泣くだろうな。
鹿ノ倉いるか『時間遡行で学生時代に戻った僕は、妻の恋を成就させたい』読了。
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年9月27日
妻の恋を成就させる。なんて一途で皮肉な愛の形なんだろう。切ないなぁ。
もう一つの一途な愛にも、涙腺を刺激される物語でした。 pic.twitter.com/yaPcLb4aBq
Twitter上のプレゼントイベントで、作者の鹿ノ倉さんより「その後の物語」も読ませて頂きました。とてもよかった。
10月はもうちょっとペース上げて読書します!
私は欲張りだと思う。
私は欲張りだ。
やりたいことがたくさんありすぎる。
知識を沢山身に付けたいし、見た目も年相応に綺麗にしていたいし、お金も稼ぎたいし、好きなものに囲まれていたい。
だから読書をしたいし、図書館にも行きたいし、学びの場に足を運びたい。スキンケアに時間をかけたいし、筋トレもしたいし、服を買いに行きたい。仕事もしたい。文章も書きたい。楽団に入って、楽器をもう一度始めたい。
けど時間は有限だ。
そんなことわかっている。
それでも、私はどれも諦められないし、諦めたくない。全部を手に入れたくなってしまう。何かを手に入れたら何かを諦めなきゃいけないというのが普通なのかもしれないけれど。
だから私は、限られた時間の中で出来る限り沢山のことをしたい。どれかを諦めるなんて、したくないから。
トラベラーズノートを買いました。
来年の手帳として、トラベラーズノートを購入しました。
レギュラーサイズ。色はブラウン。
中身は2019年の月別ダイアリーと日記代わりの方眼ノート、あとジッパーケースをつけました。早くもジッパーケースが活躍しそうな予感。
今まで使ってたEDiTとはサイズ感が違うのでまだ慣れないですが、使っていくうちに馴染むかな。
これからカバーがどんな風に変化していくのか楽しみです。カスタマイズも追々していきたい。ツイッターとかインスタとかで他の方のカスタマイズを見るのが楽しい。
同時期に、つくしペンケースも購入しました。
イニシャルのワッペンシールを付けてみた。こちらも中身はこれから。
来年はこの2つで、手帳ライフを充実させる予定です。読んだ本とか出かけたところとか、いろいろ記録したいなー。
8月に読んだ本のこと。
8月はわりといいペースで本が読めたので、読んだ本をざっくりご紹介。
7月中旬から上巻を読み始めて、途中別の本を差し挟みつつも中巻、下巻と読了。
下巻のラストスパートの怒涛のような畳み掛け方がすごかった。
宗教とか人種とか国境とか成功とか、全部を巻き込みながら進んでいく主人公・歩の半生は壮絶。
西加奈子『サラバ!』読了。一人の少年が青年になり、「信じるもの」を見つけるまでの物語。個人的に最初に想像してたストーリーとは違ってたけど、思いがけない方向にどんどん転がっていく歩の人生の続きが気になりすぎてあっという間に読んだ。面白かった! pic.twitter.com/95uaW4vSn1
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年8月4日
〇筋トレが最強のソリューションである/Testosterone
筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法
- 作者: Testosterone(テストステロン)
- 出版社/メーカー: U-CAN
- 発売日: 2016/01/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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筋トレしたいなーという思いがここのところ増してきていたのですが、実際に行動に移せないまま月日が経過。自分を鼓舞するために手に取ったのが、実は前から気になっていたこの本。
目論見通り、最高に鼓舞してくれました。 これ読んだ後YouTubeで筋トレ動画探して実際にやってみちゃったくらいには鼓舞された。筋肉は裏切らない。その後もぼちぼちと筋トレは続けてます。ムキムキにはならなくていいから、せめて最低限の筋肉やら体力やらは身につけたい。
一番最初の、プロローグの時点でもう心を奪われた。けどそんなのは序の口で、全編を通して心を揺さぶられ続けた。読み終わった時には何というかもう物語に圧倒されてしまって、しばらく感想を書く気になれなかったくらい。中学生くらいの頃の友人関係とか繊細さとか、そういうのを全部記憶から引きずり出された感じ。
できることなら、今学校に行けていない子どもたちにも、かがみの孤城のような場所や、喜多嶋先生のような存在がそばにあってほしいと強く思う。
辻村深月『かがみの孤城』読了。話の中での出来事を自分のことのように憤ったり喜んだり悲しんだりして、何度も泣きそうになりながら読んだ。ここまで心を揺さぶられた本は久しぶり。本当に読んで良かった。 pic.twitter.com/ERVXBZAcAs
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年8月13日
〇星をつなぐ手 桜風堂ものがたり/村山早紀
『桜風堂ものがたり』の続編。一整をはじめとした登場人物たちの、その後の物語。
今作も優しくて温かくて幸せな世界が広がっている感じ。本がもっと好きになった。
村山早紀『星をつなぐ手』読了。
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年8月23日
『桜風堂ものがたり』の続編となるお話。
なんて幸せな世界なんだろう。風早の街にも、桜野町にも行ってみたい。
本を愛する人たちの愛が溢れる物語でした。 pic.twitter.com/OvJyU97Rja
〇ツバキ文具店/小川糸
鎌倉旅行の予定が控えていたので読んでみた。
もうね、好き。この本の中に流れる空気感がほんとに好き。こんな生活がしてみたい。みんなと友だちになりたい。
小川糸さんの作品、初めて読んだけどかなり好きなテイストです。続編の『キラキラ共和国』も含め、ほかの作品も読んでみたい。
小川糸『ツバキ文具店』読了。文具店兼代書屋を営む鳩子のもとに舞い込む変わった手紙の依頼と、そこに関わる人たちみんなが愛おしい。
— yuko@読書 (@book_yuko) 2018年9月4日
この本の中の雰囲気がとても好き。ほんと好き。もうこの世界に住みたい。バーバラ婦人とお友達になりたい。
手紙っていいよね。 pic.twitter.com/SbEuY7VCGi
積読はまだまだたくさん。本を読む習慣が復活してきた今日この頃です。
働くこと。『モモコとうさぎ』
大島真寿美『モモコとうさぎ』読了。
就活に失敗した主人公・モモコが、家出して様々な場所を渡り歩いていくお話。
就活に失敗したってそれが全てじゃないし、必要としてくれる人や場所は必ずある、という柔らかなメッセージに包まれた本でした。就活で苦しんでる人にオススメしたい。
かく言う私も就活にものすごく苦戦した人なので、就活やってる時にこの本読んでたらだいぶ救われてたかもしれないなぁ。就活での評価が全てじゃないって、分かってるつもりでも当時はやっぱり苦しかったから。
みね婆との暮らしや桃源郷での描写が楽しそうすぎて羨ましい。お金はなくていいからそういう生活がしてみたくなる。かと言って今の職場を簡単に手放す勇気はわかないけど。
私は今は普通に働いてるけど、就活してた時にもっと幅広い可能性を踏まえて考えたら良かったなぁって思う。あの頃は「とにかくちゃんと就職して稼がなきゃ!」って思ってて、ものすごく狭い選択肢の中でしか物事を見れてなかった。「新卒で就職できなかったらその後の就活はもっと厳しくなる」って恐怖を煽られていたし。
けどそんなに慌てなくても、モモコみたいに身一つでいろんな場所に行ってみたりとかしたら、ほんと世界が広がってただろうになって今となっては思う。本当は今からでもそうやって生きてみたいくらいなんだけどね。
そんな感じで、働き方とか生き方とか、そういうことに思いを馳せたりした読後なのでした。
今年読んだ本を振り返る。
お久しぶりです。気付いたらいつの間にか大晦日になってた。今日で2017年終わりとか早すぎない?
全然実感わかないけど、今年読んだ本の振り返りをしてみたいと思います。
と言っても、今年は人生初の転職をして、前職とは比べ物にならないくらい日々忙しくなってしまったことと、それに伴う精神的疲労感でほとんど本が読めていないのです。
なので今回は、その少数精鋭の本たちの中から、良かった本2冊のご紹介です。
舞台は第二次世界大戦中のポーランド、アウシュヴィッツ収容所。その中で、命懸けで本を守った一人の女の子のお話。
アウシュヴィッツというと、昔本で読んだアンネ・フランクの伝記由来の知識しかなかったため、多少フィクションが入っているとはいえ図書係が実際にいたなんて全く知らなかった。
ディタの勇気と知恵は本当に素晴らしいと思う。自分が同じくらいの歳で同じ環境にいたとしてもディタのようには振る舞えないかもしれない。
収容所での描写は目を背けたくなるようなものも多かったけれど、それが現実にあったんだということはしっかり覚えておかないといけないなと思う。
そんな状況の中でも、本を読めば違う世界に旅立つことができるし、本を読むことがディタの心を救い、生き延びる力となった。本の力って素晴らしい。
プラハにもいつか行ってみたい。時計台も見てみたい。
大学の同級生である蘭花と留利絵。2人の友情と恋愛を生々しく描いた作品。
蘭花の恋愛観も、留利絵の友情観も、自分と重ね合わせて考えてしまった。特に留利絵のような、「自分は一番の親友だと思ってるのに相手はそうじゃない」みたいな、友情のすれ違いみたいなものはすごく身に覚えがあるので本当に胸が痛かった。何で私が一番じゃないの、っていう。
茂実がダメ男だってわかってるのに離れられず、何だかんだ付き合いを続けてしまう蘭花の気持ちもわかる。自分のことを愛してくれる人なんてこの人だけかも、って思ってしまうんだよなぁ。そんなことないのに。
恋愛も友情も、ほどほどに健全な関係でいたいな、と思った。辻村さんの作品はこういう感情の動きがすごくリアルに感じられて、いつも登場人物にかなり感情移入してしまう。
今年読んだ本は、トータル18冊。冊数としては少ないけれど、今年も面白い本に出会えて良かったです。
ちなみに今読んでるのはこれ。
老舗の百貨店で起こる、魔法の白い猫にまつまるちょっと不思議なお話。
星野百貨店の描写が素敵でときめく。こんな百貨店が近くにあったらいいのになぁ。魔法の白い猫にも会いたい。
来年は時間を上手く使って、もう少したくさん読めたらいいな!ハケンアニメとかアイネクライネナハトムジークとか森見さんのエッセイとか、買ったけど読めてない本はまだまだ山積みなので!
来年も読書ライフを充実させるぞー!