桜花雑貨店

本とか音楽とか考えたこととか。

9月に読んだ本のこと。

9月は2冊しか読めてない。遅読にもほどがある。

 

ペンギン・ハイウェイ/森見登美彦

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

 

身近な謎を研究することが大好きな少年・アオヤマ君と、歯科医院のお姉さんを中心に繰り広げられる、ペンギンをめぐるちょっと不思議な物語。ペンギンたちは一体どこから来たのか、そしてお姉さんとはどんな関係があるのか?

アオヤマ君が「研究」と称して、ペンギンにまつわる様々な現象を熱心に解明していく姿が楽しそうで羨ましい。小学生くらいの頃ってこういう風に一つのことに夢中になったりしてたよなぁ。大人から見ると下らないようなことでも大真面目に考えたりしてね。

物語の結末は、考えていなかった展開でちょっとほろりときた。

 

◯時間遡行で学生時代に戻った僕は、妻の恋を成就させたい/鹿ノ倉いるか

時間遡行で学生時代に戻った僕は、妻の恋を成就させたい (宝島社文庫)

時間遡行で学生時代に戻った僕は、妻の恋を成就させたい (宝島社文庫)

 

妻ととあることですれ違ってしまった主人公・綾人は、事故に遭った瞬間にタイムスリップをして学生時代に戻ってしまう。妻が学生時代、自分の友人を好きだったことを知っている綾人は、自分の将来の妻と友人の恋を成就させることで未来を変えようと奮闘する。果たして、綾人が描く通りに未来は変わるのか—?

この本との出会いはTwitterがきっかけ。私のツイートに作者さんが反応して下さったことで知りました。

主人公のもどかしくて苦しい心とか妻に対する愛の深さとか、正直「そんなに好きなら無理するなよ!」と叫びたくなる場面が何度かあったけど、妻の幸せのために自分を押し殺すその心意気には溜息が出る。

4人の男女の揺れ動く気持ちがそれぞれに感じられるから、読む人ごとに感情移入できる登場人物が違ってくると作品だと思う。

個人的にも大学時代はとても楽しかったしとても大切な時間だったので、もし自分がタイムスリップして大学時代に戻ったとしたら懐かしくて泣いてしまうかもしれないなぁ。当時よく集まってたメンバーとは卒業してからちゃんと皆では集まれてないし、いつかは終わる毎日だってわかってるから尚更泣くだろうな。

Twitter上のプレゼントイベントで、作者の鹿ノ倉さんより「その後の物語」も読ませて頂きました。とてもよかった。

 

10月はもうちょっとペース上げて読書します!