桜花雑貨店

本とか音楽とか考えたこととか。

最近読んだ本の話。

最近はわりといいペースで本が読めています。今月に入ってから短いものも含めて4冊ほど。この調子で今年もいろんな本に触れていきたいなぁと思います。

その中から良かった本を何冊かご紹介。

 

・桜風堂ものがたり/著:村山早紀

書店員が主人公の、奇跡と再生の物語。場面ごとに色彩が浮かんでくるような、色鮮やかなお話です。表紙も素敵。

全編を通して、穏やかであたたかな光の中にいるような、優しい雰囲気が満ち溢れています。けれど、書店の現状など、リアルな部分も描かれていて。その苦しい中にあっても、様々な工夫をしながら、書店を盛り上げていこうとする書店員や他の登場人物たちが、とても素敵で魅力的でした。自分もこんな仕事がしたい!と思わせてくれるような。

私は書店という場所が大好きで、何はなくともついつい足を運んでしまうのですが、この本のように書店員さんたちの努力があるからこそ、書店は面白い場所なんだなとこの本を通じて改めて知ることができました。今度書店に行く時は本の並びなどもよく見てみたい。きっとそれぞれの書店に頑張っている書店員さんがいるんだろうな、と思いを馳せながら見ることができそうです。

先日発表になった本屋大賞にもノミネートされていました。嬉しい限り。これを機にたくさんの人に読んでもらいたい本です。

 

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・プロカウンセラーが教えるはじめての傾聴術/著:小宮昇

いろいろと相談に乗ったり愚痴を聞いたり、落ち込んでいるところを励ましたりする場面が多いのですが、なんか上手くいかなくて悩んでたんですよね。余計落ち込ませてしまったりとか、あれ、ちょっと怒ってる?みたいな雰囲気になったりとか。

ちゃんと話を聴きたいし、励ましたいのに、何故か思うようにいかないということが多々あったため、きちんと話しの聴き方を学びたいと思い手に取りました。

この本は、そもそもの人間の心の動きや働きについての解説から始まり、傾聴のコツやこんな時どう対応したらいいのか、といった場面想定シミュレーションまで教えてくれています。この本を読み進めるにつれて、自分の間違っていたところがまぁあるわあるわ…。だからあの時ああだったのか、とか、これはやっちゃいけなかったのか、とか、いろいろ合点がいく一方、若干の後悔も…。

けど、これからは相談や愚痴なんかの同じような場面に遭遇した時はこうしよう、という指針ができたので良かった。「上手に聴く」こと、共感することって大事。もっと早く出会いたかった本です。仕事上でもプライベートでも、周りともっといい関係を築きたい人にはぜひ読んでもらいたい一冊。

 

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・地方創生大全/著:木下斉

まちビジネス事業家として活躍されている木下さんによる、地方が抱える問題点とそれを乗り越えて活性化していくための方法論。

自分が住んでいる地域でもいろいろな事業やイベントをやってはいるけれど、あまり目に見えて成果が上がっているようには感じられなくて。そんな地方が活性化していくには何が必要なのか知りたくて読みました。

それでわかったのは、地域活性化は行政の施策や補助金頼りではなく、自分たちで考え、資金を調達して事業をおこし、それを続けていくことが不可欠だということ。

声の大きい反対者に怯むことなく、地道に成果を挙げていって賛同者を増やしていくこと。

補助金だからといって無責任に浪費せず、継続可能な計画を論理的に立てること。

自分たちのまちの活性化は、他人任せではなく自分たちで考え実行すること。

撤退する場合のことも最初からきちんと考えておくこと。

失敗してもそこから学んでまた立ち上がること。

地域活性化はそう簡単にいくものじゃない。けれど、自分たちで考え、地道に、お金を堅実にやりくりしながらとにかく継続していくという姿勢が未来に繋がっていく。

勉強になりました。確かに、こういう考えの人たちが増えたらもっと地方は元気になるんじゃないかな。行政でも民間でも。

地域活性化に携わることを考えている人、また現在携わっている人全てに読んでほしい本です。

 

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ひとまず3冊のご紹介でした。

桜風堂ものがたりの著者、村山早紀さんとはTwitterで少しお話させていただいたこともあるので、ノミネートは本当に嬉しかったなぁ。読みたいなと思って探し回った末に運よくサイン本を購入できたということもあり、思い入れの深い本です。